― エンディングノートがつなぐ、家族への想い ―
先日、「女性のための終活の第一歩~エンディングノートを書いてみよう~」に、行政書士として相談員の立場で参加させていただきました。
このセミナーは、
「終活はまだ早いのでは?」
と感じている女性にも、安心してご参加いただける内容で、終わりの準備ではなく、これからの人生をよりよく生きるための時間として構成されていました。
印象に残った、静かなチーム
エンディングノートのワークタイムでは、女性ならではの「あるある」話に花が咲くグループが多く、会場は終始、和やかな雰囲気に包まれていました。
そんな中、ひとつだけ、なかなか言葉が出てこない静かなチームがありました。
ワークの最初の問いは、「行きたい場所はどこですか?」という、とてもシンプルなものです。
ところが、そのチームでは誰も口を開こうとされません。
そこで、相談員として私が席に加わり、「なぜ、この質問があると思いますか?」と、少し考えていただく時間を取りました。
さらに、「このセミナーの帰りに行きたい場所でもいいんですよ」「故郷には、いつ帰られましたか?」と問いかけてみましたが、それでも言葉が出てこないご様子でした。この質問は「自分のため」だけではありません
そこで私は、この質問の意味をお伝えしました。
「行きたい場所を書くことは、ご本人のため“だけ”ではありません」
行きたい場所を家族が知っていることで、それが叶った時には、家族みんなの大切な思い出になります。
また、将来もし「もうその場所に行けなくなった時」が来たとしても、ご本人の代わりにご家族が訪れることで、「一緒に行けた」「叶えてあげられた」という記憶が、心に残ります。
それは、残されるご家族にとって、「親孝行をさせてもらえた」「できることはしてあげられた」という肯定感となり、その後の人生を支える力になります。
だからこそ、一度でいいので、思いを馳せてみてください。そうお伝えしました。
家族を想った瞬間、言葉が生まれる
すると、
「昔、行ってみたかった場所があって…」
「実は、ここに行きたいと思っていて…」
と、少しずつ言葉が生まれ始めました。
その様子を見て、強く感じたことがあります。
自分のためだけでは、思考が止まってしまう女性たち。
けれど、
家族が喜ぶ
家族が安心する
家族が豊かでいられる
そのためだと感じた瞬間、自然と行動力が生まれる。
これは、女性ならではのやさしさであり、同時に大きな強さだと感じました。
終活は、人生を前向きに生きるためのもの
エンディングノートは、「終わり」のためだけのものではありません。
これからの人生を、安心して、豊かに、そして自分らしく生きるための道しるべです。
この日、参加された皆さまの小さな夢が、元気なうちに、ひとつでも多く叶えられることを、心から願わずにはいられませんでした。
セミナー開催概要
講座名
女性のための終活の第一歩
~エンディングノートを書いてみよう~
開催日
令和7年11月30日(日)
会場
宝塚市立男女共同参画センター・エル
対象
女性(18歳以上)
講師
行政書士 黒田美千子 氏
(※当日相談員:行政書士 奥村多恵子)
【主催】
兵庫県男女共同参画推進員阪神北地域連絡会議「やまびこ」
兵庫県立男女共同参画センター・イーブン
【後援】
宝塚市
伊丹市
川西市
三田市
猪名川町

